作品集

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平成26年度静岡県高等学校総合文化祭書道部門
第60回静岡県高等学校書道展
受賞作品

個人の部

静岡県教育長賞

題「臨光明皇后楽毅論」

県立沼津西高 2年
佐藤 和子

今回、静岡県高等学校総合文化祭書道部門において静岡県教育長賞という栄えある賞をいただき大変ありがたく思います。高校に入学し書の世界に惚れ込み、ひたすらに書き続けてきた約一年半の成果が、最高の形で実を結び、この上ない喜びに変わりました。制作にあたり本当に多くの方々に支えて頂きました。この受賞が少しでもお世話になった方々への恩返しになれば幸いです。今後も更に書の道を追求していこうと思います。

静岡県高等学校文化連盟会長賞

「臨趙之謙隷書張衡霊憲」

題「臨趙之謙隷書張衡霊憲」

浜松学芸高校 2年
成岡 陽奈

私が臨書した趙之謙の「隷書張衡霊憲」は、力強い線質で書かれており、立体的で迫力があります。そのようなこの書の魅力に惹きつけられ、一年次の終わり頃から書き込んできました。今回この作品を仕上げるにあたり、3尺×8尺という今までに書いたことのない大きな紙であったため不安もありましたが、作品全体で鑑賞する人に迫ってくるような統一感のある作品になるように心がけました。このような賞をいただき、大変嬉しく思います。指導してくださった先生、支えてくれた家族や友人に感謝し、これからも書に取り組んでいきたいと思います。

題「臨中務集」

県立榛原高校 2年
尾仲 志保

私は初めて『中務集』を見た時、その伸びやかで繊細な筆遣いに魅了されました。制作に入って先ず行ったのは、丹念に文字を調べることでした。それは、少しでも西行の字に近づきたいという願いからです。練習を重ねても思い通りの作品ができず、悩むこともありましたが、周囲の支えのお蔭で、納得のいく作品を完成させることができました。私にとって、今回の経験は、仮名の知識を得ただけでなく、自信にもなりました。これからも、さらに精進していきたいと思います。

「致知」―(知を致す)―

題「致知」―(知を致す)―

静岡県富士見高校 2年
吉川 ひかり

漢字の二文字「致知」を篆書で書きました。スケールの大きい、力強い作品を作る為に大きい筆を使って、墨をたっぷりつけて書いてみました。しかし、明るく都会的な雰囲気の作品にしたいと思い、小さい筆に墨を少な目にして細い筆で挑戦しました。
切れ味のあるシャープな線で空間を生かし、余白が濁らないように心掛けました。

静岡県高等学校文化連盟書道専門部会長賞

題「臨 本阿弥切」

浜松学芸高校 2年
武政 那奈

この作品では、潤渇を生かした表現と丸みを帯びた線、さらにそこから生じるリズムを意識し何枚も練習をしました。行頭と行末が美しく映えるように各行の長さにも気を配り、本阿弥切が書かれた時代に思いを寄せて書き上げました。今回展では、たくさんの高校生の力作を見ることが出来てよい経験になり、自らの取り組み方を見つめるきっかけとなった気がしています。今回の受賞は今後の私に対する奨励と受け止めて、更なる高みを目指して取り組んでいきたいと思います。

「自作詩」

題「自作詩」

桐陽高校 2年
山下 春菜

私は、潤渇を使ったり、文字と大小を意識し作品づくりをしました。留学前の作品でとても大変ながらも夏休みを使い、練習しました。納得のいくように一生懸命書き込みました。
このような賞をいただけて本当に嬉しく思います。1年生のとき、賞を取れず、とても悔しく思いこの作品に力を入れました。その結果、大きな賞を取れ本当に感動しました。これからも一つ一つ一生懸命取り組んでいきたいと思っています。

「臨 鄭長猷造像」

題「臨 鄭長猷造像」

県立沼津西高校 2年
三浦 すみれ

この度、県高文連書道専門部会長賞という大変名誉ある賞を頂き、とても嬉しく思います。高校入学時より目指してきたこの大会に向けて、日頃の部活動一日一日を大切に、一反二反と書き続けてきました。拓本には表れない筆意を、より人間的で自然な形で再現しようと日々努力を重ねてきました。この成果が報われたことは、今後の諸活動の大きな励みとなりました。しかし、この大会を通じて次の課題も見えてきました。更に作品と自分を高めていきたいと思います。

「離騒」

題「離騒」

県立湖西高校 2年
藤田 萌里

この作品の題名は「離騒」で、書体は北魏の孫秋生造像記をイメージして書きました。作品の中のメインとなる「離騒」をどう目立たせるかを考慮して、方勢の特徴を生かし、力強いインパクトのある感じに仕上げました。また、漢詩の方は、行のバランスと統一感を出すことにも気を付け、収筆の抜けを意識してまとめてみました。行頭、行末を揃えるとともに濃墨を使って一層重厚なイメージを出すよう工夫し納得いく作品に仕上がりました。そして、瓦文のある良質な紙を使用したので全体的にも字を引き立たせるような仕上げとなりました。

特選

「李白詩」

題「李白詩」

桐陽高校 2年
神保 美憂

私がこの作品を仕上げるのに頑張ったことは、字の横のラインをそろえるのと、字を平らにすることです。このことに苦戦していたのですが、9月に留学を控えていたため、夏休み中に仕上げなければいけませんでした。ですから、一字一字書くのに集中しました。なかなか満足するものを書き上げるのは難しかったけど、良い作品が作れ、このような賞をいただけてとても嬉しく思います。

「臨孫秋生造像記」

題題「臨孫秋生造像記」

沼津市立沼津高校 2年
鈴木 愛香

私がこの作品を制作している途中で、上田桑鳩先生の作品に触れる機会を得ました。
代表作である「鳳」や折帖の臨書を鑑賞し、作品から書いている時の躍動感や強さを感じ取ることが出来ました。
孫秋生造像記は数ある古典の中でも力強い書なのでどのように書けばそれを表現できるか考え、身体全体を使って書き上げました。墨の紙面への飛び散りが効果的に見えることや文字の濃淡にも工夫を凝らし、作品を大きく見せるようにしました。バランスを取るのが難しかったですが一文字一文字丁寧に書きました。この作品から躍動感を感じて頂けたら嬉しく思います。

「臨始平公造像記」

題「臨始平公造像記」

県立浜北西高校 2年
中村 早織

私は、北魏の肉質で力強い書風に心を惹かれて、今年の春から先生のご指導の下、練習してきました。
今回は、3×8尺という今までに会とことのない大きなサイズで文字数も多く、書き上げるのに大変苦労しました。
中でも文字の配置を工夫し、中心の大きな文字の線質を抑揚をつけて書くことに注意しました。
書き込んでいくにつれ自分の理想としていた「力強い作品」になったと思いますし、評価していただいたことに感謝してこれからの学びにつなげたいと思います。

団体の部

静岡県高等学校文化連盟会長賞

「書の窓」

題「書の窓」

県立沼津西高校書道部員による共同作品

昨年に引き続き、最高賞を受賞することができ大変嬉しく思います。制作にあたり、全体の構成などを部員全員で何度も話し合いながら取り組んできました。こうして高い評価を頂けたことは、部内の絆をいっそう深める機会となったと思います。これからも一人一人が高い目標を持って取り組んでいくのはもちろんのこと、仲間同士互いに切磋琢磨し合いながら、良きライバルとして共に学んでいこうと思います。この度は本当にありがとうございました。

「」

県立小笠高校書道部員による共同作品

この度は、静岡県高等学校文化連盟会長賞という素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。私達は、「生きる」というテーマで、人間に関わる言葉を甲骨文字で刻しました。文字を調べる中で、私達の生活が様々なものに支えられていることに気づくことができました。
初めて刻字作品に挑戦する人も多く、刻字に筆意を込めることに苦労しましたが、にじみやかすれの効果を改めて学べたような気がします。また、このような賞をいただき、今後の活動に自信がつきました。

「古典の美を意識して」

題「古典の美を意識して」

県立浜松北高校書道部員による共同作品

この作品は、古典の美を意識して、それぞれが考えた言葉を「創作作品」として完成させたものを集めたものです。入学当初から最も親しんできた書体にオリジナル要素を加えて、自分らしい個性溢れる作品に仕上げることを目標にして仕上げました。
高文連会長賞を頂き本当に感謝しています。ありがとうございました。