作品集

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平成27年度静岡県高等学校総合文化祭書道部門
第61回静岡県高等学校書道展
受賞作品

個人の部

静岡県教育長賞

題「臨 石台孝経」

浜松学芸高校 2年
伊熊 麗奈

私が臨書した石台孝経は重厚な線質と堂々とした風格が特徴です。そのような特徴を一つの作品として表現するために、一画一画の線質に充実感をもたせることにこだわりました。また、各行の貫通力はもちろん、横の列の関係性にも注意し、文字同士の中心の据え方や間隔を意識し、書き込みました。今回、県教育長賞をいただいた喜びは言葉ではなかなか表すことができません。指導してくださった先生や支えてくれた家族、友達に感謝の気持ちをもち、これからも真剣に書道と向き合っていきたいと思います。

静岡県高等学校文化連盟会長賞

題「臨 曹全碑」

県立沼津西高校 2年
小林 真歩

私は中学生の頃から、この古典の流麗でのびやかな印象に魅力を感じていました。高校に入学してからほぼ毎日のように書き続け、この大会は大きな節目として全臨に取り組みました。最初から最後まで呼吸が途切れないように、長時間に渡って書き続けたことは大変ではありましたが、その分、得るものも大きかったと思います。この受賞を励みとし、更に全国大会に向けて、また自分の成長に繋がるように学び続けていきたいと思います。

題「臨 小島切」

浜松学芸高校 2年
外山 奈々加

小島切は流麗で繊細な線が特徴です。そんな美しさに惹かれ、一年生の終わり頃からこの書の臨書を始めました。筆圧や速度などのわずかな変化を意識して書き、私の作品を見た多くの人を感動させるようなものにしたいと思い、日々練習を重ねました。今回、このような賞をいただき、喜びと感謝の気持ちで一杯です。指導してくださる先生や家族、友人の支えがあって仕上げることができました。さらに上を目指し、少しでも納得のいく作品が書けるように努力していきたいと思います。

「臨 灌頂歴名」

題「臨 灌頂歴名」

県立沼津西高校 2年
井出 魁風

躍動感に溢れ、さらに重厚で深い。これが初めて私が灌頂歴名を見たときの強烈な印象である。この感動を大きな紙面に、自分の手で表現したい。その一心で毎日のように筆を執りました。空海の呼吸を多少でも掴めたと思えた時のあの感覚は忘れることができません。日々の練習を疎かにすることなく、先生や家族、友人などに対する感謝の気持ちを忘れることなくこれからも書を学び続けていきたいと思います。

静岡県高等学校文化連盟書道専門部会長賞

題「臨 小篆千文字」

浜松学院高校 2年
彦坂 采音

今回篆書作品を書いて、とても集中力が必要な書体だと感じました。この作品の特徴である、一定の太さを保ちながら終筆では更に繊細な抜きをしなければいけない筆遣いには大変苦戦しました。紙の罫線を引くところから準備をし、枠の中に一字一字の空間を考えながら書き始めると、最後まで気持ちを集中して書くことができるのかと不安に思いました。しかし、書き終えたときの達成感は私を一歩成長させてくれたという思いでした。

「不問馬」

題「不問馬」

静岡県富士見高校 1年
北島 さくら

大きな紙に書くのは初めてだった。筆を持ち、紙の前に立つと、今までに感じたことのない不安と緊張で立ちすくんでしまった。しかし、書き始めていくと、どんどん作品にのめりこんでいった。その時に子供の頃に砂遊びをしていた時のような錯覚を感じた。そして大きな芸術面と楽しく遊ぶように書くことが出来た。
この作品には自分らしい不安と緊張、自分らしくない自信と迫力のそれぞれが一枚の紙の上で共存しているように思えた。

「臨 木簡」

題「臨 木簡」

沼津市立沼津高校 2年
西田 真佑

この度は静岡県高等学校文化連盟書道専門部会長賞に選んでいただけて本当に嬉しく思います。
私が木簡を臨書するのは今回が2回目です。
今年の夏にはじめて書いた木簡が果たして作品として完成するのか正直不安でしたが、想像以上に活気溢れる作品になりました。
身体を大きく使って書く楽しさも知れて良かったです。
紙のサイズが大きいので顧問の先生に指導してもらうときにも同級生や後輩の皆に紙の移動など手伝うなど応援してもらいました。
とても感謝しています。

「華紅柳綠」

題「華紅柳綠」

県立浜松北高校 2年
池口 紗映

先生から手本を受け取った時、正直完成させることができるのかという不安が大きくありました。大字は迫力がありかすれも綺麗、小字は流れるように美しく繊細、私の今の技量では難しいのではと思いましたが、満足のいく作品にしたいという気持ちも強くありました。先生の熱心な指導と他の部員に感化され、形にとらわれず大字と小字の調和のとれた躍動感溢れる作品となるよう練習を重ねました。細かい所まで満足できた訳ではありませんが、勢いのある作品と感じて頂けたら嬉しく思います。

特選

「臨 何紹基」

題「臨 何紹基」

沼津市立沼津高校 2年
鈴木 茜里

私は何紹基の伸びやかな書風に惹かれてこの作品を臨書しました。夏休みから書いているこの書体で賞が取れたことを嬉しく思います。
ありがとうございます。
何紹基の作品の自然な流れに美しいかすれをあわせて自由な漢字で表現してみました。 思うように筆が動いてくれず、悩むこともありましたが何度も書くことで得ることが多く有り、最後まで自分自身楽しく書くことが出来ました。
作品の中にある線の表情を楽しんでいただけたら嬉しいです。

題「臨 和泉式部続切集」

城南静岡高校 2年
大東 祐子

今回特選に選んでいただきまして、本当に嬉しく感謝の気持ちで一杯です。和泉式部続集切は、甲類、乙類に分れています。私は軽やかで優しさのある乙類か好きで主に書きました。書風の持つ「清澄な汚れなさ」を追求する勉強に力を入れてたゆまぬ努力をします。
ありがとうございました。

「卑 牧」

題「卑 牧」

静岡県富士見高校 2年
喜多村 彩音

「卑牧」を漢字のスタイルの一つである金文で表現しました。
筆と墨で明るく都会的な作品をイメージして創作しました。細い線で全紙大の芸術面を緊張させるのは大変でした。
はじめの卑字の一画で全てが決まるこの作品は、100m走のスタートを思わせるもので、一枚書きあげるのにかなり体力を消耗しました。
その分、スピード感あふれる作品が出来たと思います。

「臨 居延漢簡」

題「臨 居延漢簡」

県立御殿場高校 2年
渡邉 志保

私は今回、初めて木簡に挑戦しました。木簡の力強く個性的で迫力のある線に圧倒されて木簡を選びました。初めは特徴的な線を上手く書くことができず、また一文字一文字の見せ場を意識しすぎてしまい作品全体のバランスをとることができませんでした。しかし講師の藍澤先生のご指導により、この書風を少しずつ掴むことができ自分の精一杯の力を作品につぎ込み完成へ近づけました。これからも日々努力を怠らずより成長していきたいと思います。

「曹源一滴水」

題「曹源一滴水」

県立浜松南高校 2年
飯田 真衣

今回は、個人の部「特選」という賞に選んでいただきありがとうございました。今回の作品は言葉のメッセージ性を表現することを頑張りました。特に「曹」の文字の第1画目の起筆では、この言葉のキーワードである「水」が感じられるように墨を上手く飛び散らせるところに苦労しました。また、個人の部での入選は、本校では初めてだったためとても嬉しく感じました。この結果をバネにこれからも頑張っていきたいと思います。

「岺文本詩」

題「岺文本詩」

県立浜松湖東高校 2年
和栗 華那

今回は特選という結果で、全国大会には一歩及ばず、悔しい思いの反面、数少ない受賞者に選ばれ、嬉しくもあり、正直複雑な気持ちです。私は幼稚園のころから習字教室に通うようになり、小5の時に本格的に書道を始めました。今までにこんな大きな紙や筆は使ったことがなく緊張しましたが、とてもいい経験になりました。これからも書道を続けもっとうまくなりたいと考えています。ありがとうございました。

「臨 集王聖教序」

題「臨 集王聖教序」

県立浜北西高校 2年
松下 伊吹

私は、王羲之の集王聖教序を臨書しました。1年生の頃から挑戦してきた古典で慣れ親しんだ字も多くありました。
今回は、よりレベルの高い作品を目指して濃墨と羊毫を使い、美しい渇筆が表現できるように意識して書きました。字と全体構成のバランスが取れなかったり、線質が重たくなってしまったりと苦労が絶えなかった作品です。
この大会で特選を受賞することができ、自分にとって大きな自信となりました。

題「臨 顔勤礼碑」

県立三島北高等学校 2年
中嶋 有悠

私は1年生の時に重量感や逞しさがあるこの書に魅力を感じ、書き始めました。文字数の多い作品なので完成するのに約20時間位かかりました。特に注意して書いたところは蚕頭燕尾といわれる用筆法や運筆のリズムです。こんなにたくさんの文字を書いたのは初めてだったので、作品を書いている時はとても楽しく、書き終えた時は普段味わえない達成感を感じました。今回、特選と生徒実行委員会賞を受賞できて、とても嬉しく思います。

団体の部

静岡県高等学校文化連盟会長賞

「書を創り出すモノたち」

題「書を創り出すモノたち」

県立沼津西高校書道部員による共同作品

この度は大変栄えある賞をいただき、部員一同、大変嬉しく思っています。夏の合宿で、2人組で1案のプレゼン・コンペを経てから制作するというのがわが校の慣わしです。そこで2年の田原璃子さんと野上夏穂さんの案が選ばれました。様々な用具用材を駆使して幅の広い表現を模索しながらも、作品の完成度も高いものにしようと、一人一人が責任を持って取り組みました。この活動を通して表現の幅が広がり、部員内の絆もより一層深まりました。これからも部員一同さらなる成長を目指して書に邁進していきたいです。

題「七福神」

県立浜北西高校書道部員による共同作品

『七福神』というテーマで、部員15人全員で仕上げました。七福神は日本で信仰されている神々様なので、「宝」と「七難即滅七福即生」を中心にして、日本らしい作品になるように周囲に仮名作品を散らし、その恩恵を被ることのできるよう配置しました。
一つひとつの作品のバランスにこだわり、納得のいく共同作品ができました。高等学校文化連名会長賞を受賞することができとてもうれしかったです。

「春夏秋冬」

題「春夏秋冬」

沼津市立沼津高校書道部員による共同作品

私たち市立沼津高校書道部は春夏秋冬をテーマに様々な書体やかすれ、にじみで4つの季節の雰囲気や空気感を表現しました。
部員一人一人が全く違った特徴を持つ作品を筆以外の道具も使い書いたので、少し難しい部分もありましたが個性溢れる作品に仕上げる
ことが出来ました。この度はこのような賞をいただき、とても嬉しく思います。本当にありがとうございました。