作品集

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令和6年度静岡県高等学校総合文化祭書道部門
第70回静岡県高等学校書道展
受賞作品

個人の部

静岡県教育委員会教育長賞

題「臨 石台孝経」

浜松学芸高校 2年
岡田 梨里

この度はこのような素晴らしい賞を頂くことができ、大変嬉しく思います。この作品制作に費やした時間は、書の技能はもちろん、自分自身の精神面も成長させてくれました。縦の行、横同士の配列には、最後まで改善を加え、統一感のある作品を目指して練習しました。限られた時間の中で、作品を仕上げることは難しく感じることもありましたが、先生方のご指導、友達や家族の支えのおかげで作品を完成することができました。今回の結果を自信に変え、これからも自分の書を追求していきたいです。

静岡県高等学校文化連盟会長賞

題「光明皇后楽毅論」

沼津西高校 2年
栃山 瑞葵

この度はこのような素晴らしい賞を頂き大変嬉しく思います。
光明皇后楽毅論は、中国戦国時代の将軍楽毅について論じたものを王羲之が書いた書が元になっています。やや扁平な字形を取る文字が多く、切れ味の良い点画が特徴です。初めて細字作品に挑戦しましたが、文字に潤滑の差をつけ立体感を出し作品感を出すこと、統一感を出すために書き始めから落款まで一定の調子で書くことを意識しました。これからもより練習し、さらに質の高い臨書作品を作れるよう努力していきたいです。

題「臨 楊峴臨古四種巻」

浜松開誠館高校 2年
赤堀 和花

この度はこのような素晴らしい賞を頂くことができ、大変嬉しく思います。
作品全体の統一感を出すために、文字の大きさや波磔、太さの変化にこだわり、楊峴の特徴である、波打ったようなリズム感が魅力的な字を書き上げました。この作品を仕上げるにあたり、不安とプレッシャーに押しつぶされそうになることもありましたが、先生方や友達、家族の支えのおかげで書き上げることができました。これまで支えてくださった方への感謝を忘れず、これからも作品制作に励んでいきます。

「臨 始平公造像記」

題「臨 始平公造像記」

浜松学芸高校 2年
横山 陽南

この度はこのような素晴らしい賞を頂くことができ、大変嬉しく思います。今回の作品では碑首の大字部分で迫力を出しつつ、本文では一画一画のスピードを変えることを意識して、切れ味と重厚感を感じられるよう丁寧に書き上げました。書けば書くほど技術が身につくのを感じ、始平公造像記の世界観や魅力に大きく惹き込まれました。今回学んだことを武器にして、見る人が感動してくれるような作品作りを目指し努力していきます。

静岡県高等学校文化連盟書道専門部会長賞

題「臨 徐三庚出師表」

浜松日体高校 2年
鈴木 七海

この度はこのような素晴らしい賞を頂けたこと、大変嬉しく思います。 今回臨書した徐三庚は、2年生から取り組んだ作品で、文字の重心を揃え、余白を整えることを意識しました。同じ一画でも、起筆や送筆の速さ、収筆のふくらみを表現するため、練習を重ねました。直すべき箇所は、一度で改善できるよう努めました。この作品に費やした時間は、私にとってかけがえのない財産です。これからも努力を重ね、感謝の気持ちを忘れずに励んでいきます。

題「臨 光明皇后楽毅論」

県立富士高校 2年
山本 理湖

この度は素晴らしい賞をいただくことができ、嬉しく思います。今回臨書した光明皇后楽毅論は、私が1年間ずっと書きたかった念願の作品です。力強くも伸びやかで筋の通った筆勢を意識して書きました。筆の弾力を使い力強い縦線を書くことで統一感を表現しました。二尺×八尺の作品に挑戦したのは初めてで、集中力を切らさずに書き上げることに苦労しました。今回学んだことを活かし、技術を向上させていきたいです。

題「臨 法句譬喩経」

浜松市立高校 2年
鈴木 萌奈香

この度は、このような素晴らしい賞をいただくことが出来て大変嬉しく思います。この書を書くにあたって何度も試行錯誤を重ね、特に太さに変化のある横画では法句譬喩経らしさを表現できるようにこだわりました。隷書的な特徴も意識しつつ、この書の持つリズミカルな部分を見ていただいた方に伝えられるように練習を重ねました。今回の経験をこれからの創作活動にも活かしたいです。

特選

「臨 史牆盤」

題「臨 史牆盤」

県立浜名高校 2年
大𣘺 奈央

この度はこのような素晴らしい賞を受賞することができ、大変嬉しく思います。史牆盤は墨をたくさん付け迫力のある線を出しながらも、線の中で潤渇を出すために筆の速度、運び方を意識して書きました。1文字1文字に大小をつけて書き、どのように書いたら良い線が書けるのか何回も書いて研究し、書き上げることが出来ました。今回の作品を制作して学んだことをこれからの作品に活かす事ができるように努力していきたいです。

題「摹刻・鄧石如・呉譲之印」

県立浜松南高校 2年
吉田 蓮

この度は、このような素晴らしい賞をいただくことができ、大変嬉しく思います。今回、私は、鄧石如と呉譲之の作品を摹刻しました。線の太細、石の欠け方など細かな部分にまでこだわり、彫っている途中に彫り過ぎないよう力加減を調整しました。また、印を押すのが苦手で、印泥を付けすぎてしまうことがよくあり、何回もやり直しました。これからもこの作品で学んだことを活かして作品制作に頑張りたいと思います。

題「臨 鮮于璜碑」

浜松日体高校 2年
松野 都麦

鮮于璜碑は後漢時代に建てられた人物記念碑で、古風な八分隷と上部の台形が特徴的な美しい作品です。一部だけを切り取ってしまえば独特の美しさは失われてしまう、可能な限りそのまま書きたい。しかし縦横比が異なり、そのまま書くのは困難で、文字の配列は変えざるを得ませんでした。書道はとてもおもしろいものです。納得のいく作品にならない葛藤、提出日という名の安息日、気がつくと作品の構想を練っている不思議な依存性。これからも趣味の一つとして書き続けたいと思います。最後に、ご教授くださった小杉先生と支えてくれた母、関係者様方に感謝申し上げます。

「臨 石台孝経」

題「臨 石台孝経」

県立浜北西高校 2年
太田 唯斗

この度はこのような素晴らしい賞を頂くことができ大変嬉しく、感謝の思いで一杯です。
この作品に費やした多くの時間は自分にとって、大きな成長ができたかけがえのないものとなりました。「石臺孝經」の魅力を丁寧にどのように引き出すのかを考えて、練習をしました。とめや字間、中心の取り方など、大きさの揃っている整った作品にするために最後まで苦戦し、字の太さなど反省点は多く残りますが、今回の賞を励みに精進していきたいと思います。

「臨 伊都内親王願文」

題「臨 伊都内親王願文」

県立吉原高校 2年
木村 理奈

この度はこのような素晴らしい賞をいただき、大変嬉しく思います。伊都内親王願文の自由奔放な行草体を表現するため、字の大小や筆脈を意識して書きました。二尺×八尺という大きな紙に作品を作り上げるうえで、私の課題は字が膨張しないようにすること、行間を空けることでした。練習を重ねる中で自分らしい表現法に気づき、満足のいく作品に仕上げることができました。今回の臨書から学んだことをいかし、作品制作に励んでいきます。

「臨 爨宝子碑」

題「臨 爨宝子碑」

市立沼津高校 2年
加藤 杏珠

この度はこのような素晴らしい賞を頂き、大変嬉しく思います。私がここまで頑張れたのはサポートしてきて下さった方々のお陰です。私は今回爨宝子碑を臨書しました。爨宝子碑は、一年生の夏休みに初めて書いた思い入れのある古典です。筆の用筆や爨宝子碑の特徴を意識して書きました。また、文字の大小や墨量に変化をつけて立体感が出るようにしました。この作品に向き合った時に得たことをこれからに生かしていきたいです。

「臨 始平公造像記」

題「臨 始平公造像記」

浜松市立高校 2年
古𣘺 那菜

私は1年時に造像記の魅力に惹かれ、今回は始平公造像記に挑戦しました。鍛錬を重ねていくごとにこの古典作品の奥深さを知り、更に追求したいと思うようになりました。この作品は他の龍門20品に比べて、線に重厚感があり点画が特に鋭いことが特徴です。また中国の南北朝時代に書かれた由緒ある作品です。その作品を現代に蘇らせるためにどうすればよいか、自分なりに試行錯誤を重ねました。今の時代に生きる新しい始平公造像記の姿を見ていただけたら嬉しいです。

「臨 趙之謙氾勝之書」

題「臨 趙之謙氾勝之書」

県立新居高校 2年
大澤 愛依

今回このような素晴らしい賞を受賞することができ大変嬉しく思います。
このような大きな作品を書くのは今回が初めてでした。最初は字のバランスが取れなかったり、線の質について考えることができず自分の納得のいく作品は書くことができませんでした。しかし、多くの時間を作品制作の時間に充て自分の作品の問題点を改善することができました。作品制作をするなかで指導してくださった先生にはとても感謝しています。今回受賞することができたのを励みにこれからも頑張りたいです。

団体の部

静岡県高等学校文化連盟書道専門部会長賞

「過去の天災が今の私たちを導く」

題「過去の天災が今の私たちを導く」

浜松市立高校

この度は、このような素晴らしい賞を頂き、大変光栄に思います。私たちは「温故知新」をテーマに災害を表現しました。災害の中でも火事と地震に焦点を当て、上部を火事、下部を地震としました。火事、地震をそれぞれ表したり、記録したりした四字熟語や古典、言い伝えから言葉を引用し、災害記録をイメージした年表も取り入れました。古来より繰り返されてきた災害の危機と苦しみを力強い書風で表現し、災害を風化させてはならない事が伝わったらと思います。災害を忘れず受け継いだ教訓を活かして日々を送っていきたいです。今後も部員一同精進してまいります。

「芥川龍之介の世界」

題「芥川龍之介の世界」

県立浜松北高校

この度はこのような素晴らしい賞をいただき有難うございます。 大正を代表する文豪、芥川龍之介。私たちは高一の時に「羅生門」を学び、その世界観に魅了されました。そこで、芥川を代表する三作品から、鋭い心理描写がされた部分や重要な語句を選び、二年生部員全員で作品を制作することにしました。彼の並外れた才能を持つがゆえの苦悩を、書や装飾で表現しました。芥川の小説の世界観を多くの人に味わっていただけたらと思います。

「秋の七草」

題「秋の七草」

城南静岡高校

この度はこのような素晴らしい賞をいただき、とても光栄に思います。本当にありがとうございました。団体の部の合作では、協同し合う楽しさを感じながら作品を仕上げることを心掛けました。秋の七草をテーマに月夜の暗さの中で、強く美しく輝く花をイメージしました。萩、尾花、撫子、葛、女郎花、桔梗、藤袴のそれぞれの花言葉や和歌、俳句を6人で調べ題材を選びました。五体の漢字書に加え、仮名の散らし書きや近代詩風の創作に挑戦し、とても風情溢れる作品に仕上げることができました。また、仮名は古紙や使い古しの紙の余白を再使用して亀甲型に統一し、清書は慎重に書くことを意識しました。7つの花の様々な表情を感じていただけたら嬉しいく思います。この度は、本当にありがとうございました。

「渋沢栄一の生涯」

題「渋沢栄一の生涯」

県立沼津西高校

この度は、このような素晴らしい賞をいただき大変光栄に思います。 この作品は渋沢栄一の生涯を様々な書道表現で作品化したものです。中国や日本の代表古典の書きぶりを織り交ぜつつ、渋沢栄一の七言絶句『偶成』や格言を加え、先人に対する感謝や尊敬の念を表しました。団体作品の制作は、部員との絆を深められるとても意味のあるものなので、これからも部員一同精進して参ります。